termination

裏庭の穴に溜めすぎた生き恥の集合体

風邪が治り日常に戻る時の寂しさ

学校を風邪で休んだ時に似たワクワク感と、それが終わる時の寂しさの話を延々としている。

先々週の水曜(4日)に喉が痛くなった。具体的には扁桃腺辺りが。何もせずとも痛みを感じ、特に飲み込む時に痛んだ。前日から喉がずっと乾燥しているような違和感を感じていたのだが、それが具体的に痛みとなって現れた感じだ。
翌日にはさらに痛みが悪化し熱も出た。ほぼほぼ寝込んでいた。
6日に耳鼻咽頭科で診てもらうとやはり扁桃腺がヤバくなっていた。抗生物質などの薬を処方してもらい服用し、ひたすら安静にしていた。ベッド上で映画を観たりもしたが。そうしていたら数日すればすぐに痛みもなくなり熱も引いた。
先週また診てもらうと完治と診断された。職場から出勤を止められていたバイトにも復帰している。

症状が1番キツかった時は食事もゼリー飲料のみにし、トイレに行く以外はだいたい寝るか、睡眠を取らずとも安静にしていた。
風邪、特に熱を出して寝込むほどの時は「合法的に休める状態」という感覚がある。こう思うのはあまり良くないのかもしれないが、楽しい。そういう時は決まって何にも囚われずにネットサーフィンをし、普段観てないような動画だったり作品だったりサイトだったりを観たりできる。
今回も彼女の誘いで『グランド・イリュージョン』を観て、俺も誘ってクレヨンしんちゃんの映画のうち『オトナ帝国』と『ヤキニクロード』を見返した。閑話休題

その症状が回復に向かいほぼほぼ治りかけとなっていくと、当然のことながら少しずつ普段通りの生活に戻っていった。痛みがほぼほぼ無くなった時にはいつものようにラジオを聴きながら朝食を用意していた。
それを自覚した時、それをちょっと寂しく思ってる自分がいた。
合法的に1日中寝て過ごせるという非日常から普段通りの日常に戻っていく感覚だ。ゼリーを飲んで寝ているのが非日常で、ラジオを聴きながら朝食を用意するのが日常。
ディズニーから帰宅するときの感覚に似ている。

違うな。

学校を風邪で休んだ時の感覚、あの時のワクワクに似ている。
いつもは学校に行っている時間に家にいて、普段見れないテレビ番組を見たり、体調不良をいいことにゲームなどで遊んだりする。俺の場合は小学4年生の頃にはネットサーフィンがその選択肢の1つに入っていた。そういった事をしながら過ごす部屋もワクワク感に重要な要素だ。体調不良で寝ている時の、部屋の明かりを付けず窓から差し込む日光だけが照らす部屋の暗さというものに、当時は新鮮で物珍しいようなワクワクを感じていた。
学校に行く時間に家にいるという非日常を感じていたからだろう。
しかしそれもやがて終わり体調が良くなれば、朝に起きて登校するという日常に戻っていく。いつも通りというのはいつも通りの楽しさがあるが、非日常から離れてしまうのはやはり寂しい。

時が経って大学生になった今もその感覚は完全に消えてはいない。
このご時世なので授業はオンライン、登校する事は滅多にない。なので1日中家で寝ていても正直いつもの日常とあまり大差はないのだが、それでも日中に日光だけが差し込む部屋で寝ている時は小学生だった俺の非日常に対するワクワクを思い起こさせる。そして回復すれば起き上がって自分の朝食を用意したりパソコンに向かって作業するといった日常に戻る。そこに寂しさを感じる。

なんてことはない感情だし人生において重要なイベントなどではないが、こういう風に思う感覚は今後歳を重ねていっても失くしたくはないなと思ったりした。